足立区に大企業の本社はあるのか?歩いて探してきた
東京23区には大企業の本社が集まっている。
私が勤務している千代田区なんかは石を投げれば大企業に当たる。それほどにオフィスビルが林立している。
土地的には小さな東京23区である。全ての区に何かしらの大企業が居を構えているに違いない。そう思っていた。
しかし、ある日ふと違和感を覚えた。
「俺の住んでるとこ、企業のオフィスなくね?」
私は足立区に住んでいる。東京北東部の交通の要所、北千住駅を要する地域だ。
人口は2015年の調査で約69万人。これは23区で5番目の数であり、島根県全体と同じくらいの数である。
そんな大都市であるにも関わらず、大きなオフィスビルが見当たらない。同じ下町フレンズの葛飾区にはタカラトミー、墨田区にはアサヒビールがあるというのに、足立区には全国に名を轟かす企業が思いつかない。
なんかないものか。そう思いながら最寄りの綾瀬駅のあたりを歩いていると…
なんかある…!
この日は無性に食べたくなった日高屋の唐揚げを食べる以外に予定もなかったので、一路すたみな太郎の本社を探しに向かったのであった。
誰もが一度は行ったであろう、すたみな太郎
「生まれて初めてのバイキングはすたみな太郎でした!」という人も多いだろう。
中学の文化祭の打ち上げでクラスの連中と大挙して、店にあるありとあらゆるものを消し炭にしたり、ドリンクバーのドリンクとたれ類を魔融合させるという、飽食の時代ならではの罰当たりなレクリエーションに興じたエピソードをお持ちではないだろうか。
そんな「バイキングの登竜門的存在」なすたみな太郎だが、経営しているのは株式会社江戸一という会社である。「すたみな太郎」という会社があるわけではなく、ゼンショーがすき家を運営しているのと同じ関係である。
したがって、この日は江戸一の本社を見つけられればゲームクリア、ということになる。
綾瀬駅から江戸一を探す
足立区の東端、および千代田線の終着駅、綾瀬駅から江戸一を探してスタート。
冒頭のすたみな太郎の看板はこの辺りから撮ったものだから、そんなに遠くはないと思われる。
綾瀬駅のあたりは安い飲み屋が多い。
なんとなく飲み友達が欲しいと思い、時折一人で居酒屋に出向くのだが、まだ他の客と会話を交わしたことはない。同じ世代のソロ飲みストがいればチャンスがあるのかもしれないが、出くわしたことはない。
駅から10分ぐらい歩くと橋にぶつかった。
「ごへえしんばし」という橋らしい。ごへえー。
綾瀬のシンボル、綾瀬川。特に風光明媚なわけでもなければ、お父さんたちが汗を流せる河川敷もない。愚直な「川」である。
駅前のエリアを抜けると一気に郊外らしくなる。ここは消防署の近くで、消防隊員たちがランニングに精を出していた。かっこいい。
さらに5分ほど歩くと若干お高級そうな通りに出た。
鯉がいらっしゃいましてよ。
さらに歩く。腹が減ってきたのでたい焼きを食べる。うまい。
ふとたい焼きから目線を上げると「江戸一」の文字が刻まれた看板が。
目的地は近い。着いたからって何をするわけでもないのだが。
そして近隣をウロウロすること10分…
あった。
たしかに「株式会社 江戸一」の文字がそこにあった。
一見するとあのすたみな太郎を運営している会社とは思えないくらいこじんまりしている。
「結構金持ちな友達の家」くらいのサイズ感である。
以前住んでたあたりにモンテローザや松屋の本社があったが、それらも知名度の割に小さめのビルだった。外食産業は店舗に力入れるべし、という文化なのだろうか。
住所は「西綾瀬」だけど…
というわけで、足立区にはすたみな太郎を運営している江戸一の本社がありました!やったね!
あとここ、住所的には「西綾瀬」なんだけど、
五反野駅の方が100倍近い。
「江戸一のために綾瀬駅から歩いてきました!だって綾瀬にあるんですもの」とか言ったら江戸一の社員の方に失笑されるのでご注意。
帰りは綾瀬駅近くのこの店でひとり酒。食べ物がめちゃめちゃ安い。
この日も知らない誰かと話が弾むことはなかった。
綾瀬の方誰か友達になってください。
それでは今日はこの辺で。