飛行機とフェリーで恐山へ① 最安ルートを考える
2017年6月、青森は恐山に向かいました。
貧乏社会人が工夫を凝らした交通費節約術をご覧ください。
東京から青森へのルートを考える
本州の最北端、青森県。
47都道府県の中で唯一訪れたことがなかった場所。
シンプルにアクセスの便が悪いのである。
東京に越してきてから現実味が出たものの、関西で貧乏学生やってた頃は夢のまた夢のような場所だった。
東京から青森へはどう向かえばいいのか。アクセスを考えます。
①新幹線
一番ベタな方法である。
何より、乗りたい。
開通したての北海道新幹線に乗らない手はない。
しかし料金は片道だけで17,870円。
貧乏社会人の手前、往復で使うには苦しい。
しかし、乗りたい。
友人との協議の結果、「帰りは新幹線に乗る」という結論に至った。
②バス
貧乏人の味方、深夜バス。
しかし、これには乗らないと決めていた。
まず、同行する友人が関西から東京に別件で前入りする際に深夜バスを使っており、すでに疲弊気味だったこと。
そして、楽しい旅行にあたって「深夜バスでほぼ徹夜」で体力を大きく削られた状態でスタートすることは、いくら貧乏とはいえさすがに避けたかった。
幾多もの旅行を経験してきた中で、これが一番興を削ぐ要素なのである。
③飛行機
LCCを使えば最も早く、安くたどり着ける飛行機。
しかし、残念ながら青森-東京間を結ぶLCCは就航していない。
JALしか選択肢がないので、必然的にお高くなってしまう。
余談だが青森空港は台湾や韓国、中国への直行便があるしっかりとした国際空港であった。
(この記事を書いている時点ではコロナウイルスの影響で運休中)
ほかにも札幌、名古屋、伊丹、神戸を結ぶ空路があり、地方空港侮るなかれ、という気分になった。
④船
青森ってマグロのイメージあるし東京から船出てるんじゃないか?
そんな薄弱な仮説を立ててみたが、残念ながら航路はなかった。
仮にあったとしても、東京から船で向かうとなると一晩、いやそれ以上はかかるはずだから、現実的な選択肢ではない。
禁じ手の「北海道経由」
ひととおり選択肢を出し終えたが、どうもしっくりくるものがない。
安くて快適で、ついでになんかワクワクする移動手段はないものか。
いっそレンタカーで青森まで向かってやろうか。いや自分はペーパードライバーだ。同行する友人に至っては免許を持ってさえもいない。途中で心が折れた時にどうしようもなくなってしまう。
悶々としながら考えた。
「新千歳ならLCCも飛んでるんだけどなぁ」
…新千歳。
北海道。
北海道と青森は…まぁ近い。
飛行機、フェリー、レンタカー。
点と点が線でつながった。
作戦はこうだ。
まず東京から新千歳へ向かう。
北海道から船に乗り、青森の港を目指す。
港からはレンタカーを借りて恐山へ向かう。
東京から新千歳は心配するまでもない。LCCなら数千円で飛行機が飛んでるはずだ。
北海道から青森の船は?
青函トンネル経由は新千歳からの移動距離が長すぎて現実的ではない。
あった。
新千歳から電車で30分あまり、苫小牧から青森の八戸へフェリーが出ている。
23:59発、翌朝7:30八戸着の夜行便である。
フェリーの料金は5,000円強。いける。
フェリーは夜行バスよりはるかに快適に眠れる。副次的にホテル代も浮かすことができる。
新幹線より安く、深夜バスより快適。そしてワクワクする経路を、北海道を経由するという掟破りの方法で見出したのだ。
善は急げの精神。我々は飛行機、フェリー、レンタカーを手配し、急遽拡大された北海道〜青森ツアーの迎えることとなった。
(追記)
新幹線を使った場合、片道17,800円。
飛行機〜フェリーのルートは空港からの電車賃等を含め、13,000円くらいだった。
誤差じゃねーか!と思われるかもしれない(多少の蓄えがある今なら私自身も思う)が、この時は日中東京で用事があり、少し遅めの出発だったのだ。
(だから友人は前入りしていた)
故に新幹線で向かうと青森での余分な宿泊を余儀なくされ、ホテル代が加算される羽目になっていたのだ。
そうなると選択肢はバスか今回のルートしかなく、バスを拒むのは前述した通りだ。
したがって、あくまで当時の我々の立場ではあるが、このルートには1万円近くの節約効果と、謎のルートを採用したワクワク感があったのだ。
次回は経由地(?)北海道に向かいます。
それでは今日はこの辺で。