飛行機とフェリーで恐山へ③ 北海道〜青森間のフェリーで夜空を見る
第一の目的地、北海道の支笏湖を離れ、一路苫小牧へ。
これまでの旅程はこちらから。
苫小牧のホッキ貝が食べたい
午後9時前、苫小牧に到着しました。
フェリーの出発時間は23:59。時間はまだたっぷりあります。
思えば成田を出発してからほぼ何も口にしていなかった我々。
ぼちぼちお腹も減ってきました。
フェリーに乗り込む前に北海道グルメを腹に入れておきたい衝動に駆られます。
苫小牧のグルメといえばホッキ貝。貝は大好物です。
早速お寿司が食べられる店を探し始めます。
が、到着時間が遅かったこともあり、ほとんどの店が閉まっています。
加えて駅から港に向けて中途半端に歩き始めてしまったため、港に向かう導線上に徒歩で向かえるお店に選択肢が限定されます。
結果、道中に回転寿司があったので入店。
(調べてもヒットしなかったので、もう潰れてしまったのかも)
意気揚々とホッキの握りを注文。うまい。
他のメニューもいただこうと思ったところ、閉店間際なこともあり、多くのネタが品切れ状態。
やむを得ず腹を満たすために在庫のあるネタをいただきます。適当に頼んでも北海道の回転寿司はうまい。
20分ほどでササッと退店。
今度苫小牧に来ることがあったらマルトマ食堂のホッキカレーが食べたいなあ。
あとは特に意味はないけど駒大苫小牧も見ておきたい。
この時も行きたかったけど同行した友人が野球好きじゃなかったので断念しました。
船から見上げる北海道の夜空
フェリー乗り場に到着。
船の到着を待ちます。
(撮影忘れのため写真はフリー素材)
この日乗船したのはフェリー「べにりあ」の2等室。
いわゆる雑魚寝部屋です。
(HPによると23:59 苫小牧発は「シルバーティアラ」というやや上等な船ですが、シルバーティアラには雑魚寝室がないため、これには乗っていません。3年以上前の旅行のため、当時とダイヤが変わっているのかもしれません)
船に揺られること数時間。
港からすっかり離れ、見渡す限りの海原です。
この時、同行していた友人の一人が星に詳しい男で、デッキに出て星空を見ようと言いだしました。
僕個人は星座に明るくなく、とりあえずパッと見て戻ってくればいいか、くらいに考えていました。
甲板に出て空を見上げると、思わず絶句しました。
一面の星空。黒くなっているところの方が少ないんじゃないかってくらいの圧倒的な数の星が広がっていました。
天の川もくっきりと見て取れます。
普段暮らしているあたりだと、かろうじて天の川か否かが判別できるくらいのものなので、なるほどここまで真っ白な筋が走っているなら川と呼ぶのも納得だと感じられました。
友人が「あれは〜座で、その左にあるのが○座だ」みたいな解説をしてくれていますが、船が波を切る音も相まって耳に入ってきません。
何より、広大な銀河に心奪われていました。
手元にある撮影機器はiPhoneしかなく、星の輝きは記録できません。
こんなことならまともなカメラを調達していたのに…と後悔したものの、どうしようもないので、星空を脳裏に焼き付けることに神経を集中させました。
比較対象が思いつかないほど、今まで見た夜空の中でダントツの明度でした。
周りに光源がないという意味でいうと、数年後に訪れた小笠原航路の方が上だと思うのですが、それも比にならない苫小牧〜八戸間の夜空。
東北は星が綺麗に見えるのでしょうか?それとも6月は天体観測に向いた季節なのか?
理由はわからず終いでしたが、予想だにしないタイミングで旅の思い出を得ました。
1時間ほど夜空を堪能したのち、雑魚寝部屋に戻って就寝。
起きたら青森でした。
ここからはレンタカーに乗り込み、恐山を目指します。
それでは今日はこの辺で。